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世界で5億人が利用する写真SNS「Instagram(インスタグラム)」の特徴と人気の理由を知る!
Instagram(インスタグラム)は2010年10月にサービスを開始したスマートフォン向けの写真SNSです。2012年4月にはFacebook(フェイスブック)社に10億ドルで買収されたことが大きなニュースとなりました。
2014年10月にはTwitter(ツイッター)の規模を超える3億MAU(月間アクティブユーザー)を記録し、2016年6月には5億MAU(月間アクティブユーザー)を達成。現在もユーザー数を伸ばしています。
日本でも2014年ごろから急激にユーザーが増えはじめ、2015年6月には国内だけで810万MAU(月間アクティブユーザー)に達したと発表されています。「インスタ」という日本での略称もすっかり定着した感があります。
Instagram(インスタグラム)はアクティブなユーザーを多数抱えるSNSであると同時に、注目される広告媒体でもあります。国内では2015年5月から広告の配信が始まり、同年10月からは誰でも出稿可能な「運用型Instagram(インスタグラム)広告」が利用できるようになりました。
2015年の後半からアカウントを登録する企業も増え、毎月のように立ち上げラッシュが続いています。
2004年に開始された「mixi(ミクシィ)」や「GREE(グリー)」に始まり、「Facebook(フェイスブック)」「Twitter(ツイッター)」「Vine(ヴァイン)」など、日本のユーザーはすでに多くのSNSを経験しています。
Instagram(インスタグラム)は後発でありながら、なぜここまで人気になったのでしょうか?その理由は2つあります。
■Instagram(インスタグラム)
・App Store
・Google Play
Instagram(インスタグラム)の利用ユーザーは「女性が65%」「34歳以下が約71%」
2015年12月に開催された「アドテック東京2015」でFacebook(フェイスブック)が発表したデータによると、国内のInstagram(インスタグラム)ユーザーの男女比は女性65%、男性35%。
ボリュームゾーンの年齢は18~24歳がユーザー全体の33%、25~34歳が38%となっており、メインユーザーは20代~30代前半の女性であることがわかります。
ファッションやトレンドへの感度が高い女性が、Instagram(インスタグラム)のヘビーユーザーに多いと言われています。
写真と動画がメインの「非言語メディア」だからこそ”言語の違うユーザー”でも簡単に伝えられる情報伝達力の強さ
1つの目の理由に、写真と動画がメインの「非言語メディア」だということがあります。
文章を書くことに時間を割く必要がないため、それまで続けていたブログの更新をやめて、Instagram(インスタグラム)の更新だけに専念しているタレントや一般のユーザーも増えています。
発信者の立場から簡単に言うと、写真は「ラク」です。文章はちょっとした書き方の違いで異なる意味に捉えられてしまったりするので、非常に気を使います。
しかし、その場で写真を撮影し、簡単にきれいな加工ができて、短い文章だけ(もしくは文章なし)でどんどん投稿できてしまうInstagram(インスタグラム)は、言葉を中心とするメディアとは比較にならないスピードで更新できます。
受信する側としては、SNSのユーザーが増え、発信される情報量が圧倒的に増えた中で、処理に時間がかかる文字情報よりも、圧倒的に早く処理できる非言語の写真や動画情報を好んで視聴しようとする傾向があります。
言葉が飽和して処理できなくなってきたので、目にした瞬間に理解したり何かを感じたりできる写真や動画に注意が移行していくのは必然です。
非言語メディアは、言葉の壁を簡単に超えることもできます。
Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)でも写真や動画を投稿することはできますが、文字がメインのメディアなので、言葉の壁を超える事は困難でした。
グローバル展開している企業では、言語ごとにFacebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)のアカウントを運営していることがほとんどです。
しかしInstagram(インスタグラム)の場合は、グローバル企業であってもアカウントは1つで、そのアカウントが世界中のユーザーからフォローされています。Instagram(インスタグラム)は言葉の壁を難なく超えてしまうという点で、これまでになかったSNSだと言えるでしょう。
写真を「投稿する」「見る」に特化したシンプルなUI(ユーザーインターフェース)
2つ目の理由として「写真を投稿する」「投稿された写真を見る」ことに特化した、非常にシンプルな機能に絞られていることが挙げられます。
「フィード」と呼ばれるメイン画面で写真を見て「いいね!」やコメントをする、写真を投稿する、の2つが基本的な機能で、ユーザーはそれらに集中できます。ユーザーのまとまった情報としてはシンプルなプロフィール画面があり、写真は検索で見つける事もできます。
もっとも特徴的なのは「拡散」のための機能を持っていないことです。
Facebook(フェイスブック)では「再共有」、Twitter(ツイッター)では「リツイート」機能を使うと、ほかのユーザーの投稿を自分の友達やフォロワーに向けて再投稿でき、情報は簡単に拡散されます。
オリジナルの情報を発信せず、情報の拡散をメインに活動している人もいます。
Instagram(インスタグラム)は、このような拡張機能を持ちません。そのため、オリジナルの情報を作り出す(写真を撮る)ことをしないユーザーは活動できません。こうしたハードルのあるサービスが好まれるのは、SNSのユーザーが成熟している証拠だと言えます。
もう1つの機能的な特徴に、投稿から外部サイトへリンクを張れないことがあります。Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)ではURLを書き込むとあたり前にリンクが張られますが、Instagram(インスタグラム)の場合はそうならず、URLをタップしても何も起こりません。
Instagram(インスタグラム)は、ほかのSNSと比べて平均滞在時間が長いと言われますが、理由として、投稿からの外部リンクがないことが強く働いています。
Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)の投稿にはニュース記事など外部リンクの紹介が多く、興味を引くものを見つけたユーザーはすぐに離脱していきます。
対して、Instagram(インスタグラム)では外部のリンクが張られていないため、必然的にフィード(タイムライン)に並ぶフォローしているユーザーの写真を見ることに集中する状態になります。
大まかに「SNS」とカテゴライズされていても、Instagram(インスタグラム)はほかのSNSと大きく異なる特徴を持っています。ユーザーは「写真を投稿する、見る」というごくシンプルな目的が設定された環境の中で、クリエイティビティを発揮して楽しんでいるのです。
マーケティングに活用したい企業にとっては制限ともなりますが、手法の工夫によってこれらを問題とせず、成果を上げている事例が報告されています。
“インフルエンサー”の誕生と新たな情報の使われ方
2014年ごろからタレント、モデルなど多くの有名人がInstagram(インスタグラム)を続々と使いはじめ、それらのファンもInstagram(インスタグラム)を始めるようになっています。
このような動きはTwitter(ツイッター)などでも見られました。
ほかのSNSと少し違うのは、Instagram(インスタグラム)発でほかのメディアで活躍する有名人が続々と誕生し、その影響力が非常に大きい点にあります。
若い女性を中心に盛り上がっていたコミュニティに女性タレントやモデルが多数参加し、Instagram(インスタグラム)はファッションや女性向けトレンドの発信源となりました。
一方で、Instagram(インスタグラム)ユーザーの中でファッションセンスが注目され、コミュニティに支持されて、プロのモデルとして活躍するようになった人が多数います。写真中心のメディアと、若い女性の文化との相性の良さが、このような状況を産んだと考えられます。
2016年現在では、ほかの年齢層のユーザーも徐々に増えつつあり、最初期から参加している写真好きのスマートフォンユーザーもアクティブです。
また、Instagram(インスタグラム)広告の開始など注目の高まりもあって、企業の参入も増えています。アクティブなユーザーの属性が広がっていくことで、また新しい文化が作られていくことでしょう。
■Instagram(インスタグラム)の主な画面
・フィード
▲メイン画面は「フィード」と呼ばれ、写真が次々と表示される。画面下部のボタンで、検索、投稿、アクティビティ(通知)、プロフィールの表示を切り替える。
・プロフィール画面
▲ユーザーのプロフィール。説明文や外部サイトのURLなどが表示される。プロフィールのURLはリンクが張られ、1タップで外部サイトに誘導できる唯一の場所になる。
・検索画面
▲キーワード、位置情報、ハッシュタグなどから写真やユーザーを検索できる。
Instagram(インスタグラム)の始め方~アカウントの登録方法から写真の投稿まで~
アカウントの登録から写真の投稿までの方法を解説します。手軽な加工機能を利用したり、説明文を加えて投稿したりしましょう。
「フィルタ」で加工した写真に「キャプション」を付けて投稿する
ここではInstagram(インスタグラム)のアカウントを新規登録し、写真を投稿する基本的な操作方法を解説します。App Store(iOS)またはGoogle Playストア(Android)で、アプリ(無料)をインストールしてから始めましょう。
ここからはメールアドレスを利用してアカウントを登録しますが、Facebook(フェイスブック)アカウントでログインして利用することに注意してください。別途、「氏名」として日本語の名前も入力可能です。
写真を投稿するときには、多彩なフィルタを利用して写真の加工が可能です。各フィルタのアイコンに効果のプレビューが表示さえるので、好みのものを選びましょう。また、キャプション(説明文)としてテキストを入力できます。
通常のテキストだけでなく、「#」を付けて「#渋谷」「#東京スカイツリー」のようにキーワードを入力することで、写真を整理する「ハッシュタグ」を入力することも可能です。
「企業アカウント用」のメールアドレスは専用に作る
Instagram(インスタグラム)で企業アカウントを登録するためのメールアドレスは、担当者の個人メールアドレスなどを使うのではなく、担当部署用に発行するなどして専用に設けましょう。
そして、担当者の退社や異動があったときにはパスワードを変更し、担当者以外が利用できないようにします(もちろん、同時にInstagram「インスタグラム」のアカウントのパスワードも変更します)。
Instagram(インスタグラム)では登録したメールアドレスでメールを受信できさえすれば、パスワード変更などの悪用が勝手にできてしまいます。セキュリティのために、必ず徹底してください。
iPhoneのInstagram(インスタグラム)アプリでアカウントを登録する
1.App StoreからInstagram(インスタグラム)のアプリをインストールし、起動する。「電話番号またはメールアドレスで登録」をタップする。
2.「メールアドレスで登録」をタップする。
3.メールアドレスを入力し、「次へ」をタップする。
4.アカウント情報(氏名、ユーザーネーム、パスワード)を入力し、「次へ」をタップする。※「Facebookの友達を検索」や「連絡先を検索」が表示されたら、「スキップ」をタップする。
5.「完了」をタップしたらアカウント登録の完了。※「通知をオンにしてください」や「”Instagram”は通知を送信します。よろしいですか?」が表示されたら「OK」をタップする。
6.登録したメールアドレスに「メールアドレスに認証を完了してください」という件名のメールが届くので、説明に従い認証する。
写真を投稿する
1.「カメラのアイコン」をタップする。
2.「投稿したい写真」を選んだら、「次へ」をタップする。
※写真を投稿する方法は、「ライブラリ」「写真」「動画」の中から選べる。
3.「次へ」をタップする。
※フィルターの各アイコンをタップすると効果が適用される。
4.「キャプション(説明文)」を入力し、「シェア」をタップすれば投稿完了。
※「タグ付け」「位置情報」とは?・・・「タグ付けする」をタップすると、写真に写ったほかのInstagram(インスタグラム)ユーザーを指定する「タグ付け」が利用できます。「位置情報を追加」をタップすると、写真を撮影さいた場所を伝えるため、投稿に位置情報を追加できます。
5.「投稿した写真」がフィードに表示される。
※パソコンからも利用できる
パソコンのブラウザーからInstagram(インスタグラム)のサイトにログインすることで、Instagram(インスタグラム)を利用できます。パソコンから写真の投稿はできませんが、写真を見たり「いいね!」したりできるほか、検索やユーザーのフォローも可能です。
▲パソコンのブラウザーからも写真の投稿以外の操作が可能。キャプションやコメントを修正したい場合に便利なほか、会議を画面で共有したり、プロジェクターに映したりしたい場合にも便利に使える。(https://www.instagram.com/)
ビジネスで活かすInstagram(インスタグラム)のユーザー体験の”ポイント”
この記事を読んでいる人は、Instagram(インスタグラム)にこれから取り組もうとしている人や、現在取り組んでいて、もと活用したいと考えている人でしょう。
ビジネスで活かす為に大事な事として「Instagram(インスタグラム)マーケティングでもっとも重要なのは、担当者がユーザーとしてInstagram(インスタグラム)を楽しんでいること」だと思います。
すべてのSNSに言えることですが、SNSの主役であるユーザーの心をつかむには、ユーザーの視点を持ち、ユーザーの気持ちがわかることが、何よりも大切です。ぜひ個人のアカウントを作って、写真を投稿してみてください。
検索して見つけた写真に「いいね!」したりコメントしたりして楽しみましょう。自分の写真に「いいね!」されたり、コメントをもらったりと、嬉しい経験もできるはずです。
2016年現在で30代以上のマーケッターにとって、SNSといえばFacebook(フェイスブック)とTwitter(ツイッター)でしょう。これらのSNSとInstagram(インスタグラム)は、かなり性質が異なります。
ここで、Instagram(インスタグラム)ならではのユーザー体験をするために注目して欲しい、3つのポイントを紹介します。
1つ目は「非言語コミュニケーションとテキストコミュニケーションの違い」です。言葉として整理せずにSNSに投稿する感覚は、慣れないうちはフワフワとして落ち着かないかもしれません。
しかし、自分の好きなものや感じたことを写真に撮り、相手の写真にも感覚だけで反応するという楽しさや気楽さは、言葉のやりとりで神経を使うほかのSNSにはないものです。
Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)でよく話題にすることと、Instagram(インスタグラム)でよく投稿する写真のテーマは、少し異なるものになるかもしれません。
2つ目は、「写真の嘘のつきにくさ」です。テキストでは簡単にどんなことでも言えます。例えば「新しい電子レンジで毎日料理を楽しんでいます」とテキストを書くことは簡単でも、写真を投稿するためには、本当に料理を楽しんでいなければできません。
嘘がつきにくいだけに、人となりがよく伝わるメディアだといえます。
3つ目は「ユーザーが撮る写真のレベルの高さ」です。ここ1~2年でInstagram(インスタグラム)全体の写真のレベルは格段に上がり、見る楽しさが増しています。
レベルの高い写真を毎日見ているユーザーはさらに自分なりの工夫をしていて、新しい写真を投稿しています。
写真を撮るときや見るとき、こうしたことを意識しながら、自分はどんな写真が撮りたいか、見たいかを考えてみてください。そこにはマーケティング活動のヒントも必ず隠れているはずです。