Coincheckの販売所と取引所の違いは?ビットコインを毎月1万円ずつ20年間積立てる場合手数料はどれ位違う?
コインチェック(Coincheck)で毎月1万円ずつ20年間ビットコイン(BTC)を積み立てる方法について、「販売所」と「取引所」の違い、メリット・デメリット、そしてそれぞれの手数料を詳細に比較します。以下では、初心者にも分かりやすく説明し、具体的な計算を含めます。
1. 販売所と取引所の基本的な違い
コインチェックでは、ビットコインの購入方法として「販売所」と「取引所」の2つがあります。
販売所:
これは、ユーザーがコインチェック(運営会社)から直接ビットコインを購入・売却する仕組みです。価格は運営会社が設定し、ユーザーはその価格で即座に取引できます。
・特徴: 簡単で初心者向け。自動積立サービス「Coincheckつみたて」も利用可能。
・コスト: スプレッド(買値と売値の差)が実質的な手数料となります。
例: 買値が74万円、売値が72万円の場合、スプレッドは2万円で、約2.7%(例として)。
取引所:
これは、ユーザー同士がビットコインを売買する場所です。ユーザーは「売買板」を確認し、自分で価格を指定して注文を出します。
・特徴: ビットコインの取引手数料は無料(他の通貨では手数料が発生する場合あり)。
・注文方法: 指値注文(特定の価格で待つ)や成行注文(即座に市場価格で約定)を選べます。
・自動積立: 対応せず、毎月手動で注文が必要です。
2. それぞれのメリットとデメリット
(1) 販売所のメリットとデメリット
メリット:
・操作が簡単で、価格を指定せずに即座に買えるため、初心者でも使いやすい。
・「Coincheckつみたて」を利用すれば、毎月自動で積み立て可能。銀行口座からの引き落としで手間いらず。
・スリッページ(価格変動による損失)のリスクが低い。
デメリット:
・スプレッドが発生し、コストが高くなる。特に短期売買では不利。
・長期的な積み立てでは、スプレッドコストが積み上がる。
・一部の情報源では、平均スプレッドが7.3%と報告されていますが、これは全ての通貨の平均で、ビットコイン単体では通常1%未満と推定されます。
(2) 取引所のメリットとデメリット
メリット:
・ビットコインの取引手数料が0%で、コストを最小限に抑えられる。
・売買板を見ながら市場価格に近い価格で取引可能。
・指値注文を使えば、特定の価格で買う戦略が立てられる。
デメリット:
・操作が複雑で、売買板の理解や注文の出し方が初心者には難しい。
・自動積立機能がないため、毎月手動で注文する必要があり、手間がかかる。
・成行注文では、市場価格の急変動で想定外の価格で約定するリスクがある(ただし、ビットコインの流動性が高いため影響は小さい)。
3. 毎月1万円ずつ20年間積み立てる場合の費用計算
ここでは、販売所と取引所で積み立てた場合の総費用を計算します。前提条件は以下の通りです:
・毎月1万円の投資。
・期間: 20年間(240回)。
・総投資額: 240万円。
・販売所のスプレッド: ビットコインの場合、1%と仮定(実際は0.5%〜2%程度と推定、最大7.3%の報告も)。
(1) 販売所の場合
販売所では、毎回の購入時にスプレッドが発生します。
・スプレッドの影響: 市場価格がP(円/BTC)の場合、販売所の買値はP × (1 + s)となります(sはスプレッド率)。
・購入できるBTCの量: 1万円 / (P × (1 + s))。
・市場価格での購入量: 1万円 / P。
・スプレッドによる損失: 購入できるBTCの量が減少します。
具体的には、各購入時の損失は約s × 1万円(sが小さい場合の近似)です。
・総損失: 240回 × s × 1万円。
・s = 1%の場合:
総損失 = 240 × 0.01 × 1万円 = 24,000円。
・s = 2%の場合:
総損失 = 240 × 0.02 × 1万円 = 48,000円。
・s = 7.3%の場合(最大値として):
総損失 = 240 × 0.073 × 1万円 = 175,200円。
つまり、販売所ではスプレッドコストが24,000円〜175,200円程度発生します。ビットコインのスプレッドは通常1%程度と見積もるのが妥当で、24,000円が現実的なコストと考えられます。
(2) 取引所の場合
取引所では、ビットコインの取引手数料は0%です。成行注文を利用した場合、スリッページ(市場価格から少しずれる)が発生する可能性がありますが、ビットコインの流動性が高いため、1万円規模の注文ではほぼ無視できます。したがって、総手数料: 0円。
(3) 比較表
以下に、総費用の比較をまとめます。
項目
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販売所(s=1%)
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販売所(s=2%)
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販売所(s=7.3%)
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取引所
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総投資額
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240万円
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240万円
|
240万円
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240万円
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総費用(手数料)
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24,000円
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48,000円
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175,200円
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0円
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実質的なコスト
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24,000円
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48,000円
|
175,200円
|
0円
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結論: 取引所の方が費用を抑えられ、最大24,000円(s=1%の場合)の節約が見込めます。
4. 初心者にとっての選択肢
販売所を選ぶ場合:
・メリット: 操作が簡単で、「Coincheckつみたて」を利用すれば自動積立が可能。手間がかかりません。
・デメリット: スプレッドコストが発生し、長期的に見ると費用が増えます。
・おすすめ: 自動積立を重視し、操作に慣れていない初心者向け。
取引所を選ぶ場合:
・メリット: 手数料が無料で、コストを最小限に抑えられます。
・デメリット: 毎月手動で注文を出す必要があり、操作が少し複雑。
・おすすめ: 費用を最小限に抑えたい場合で、操作に慣れる意欲がある人向け。
5. 補足: スプレッドの実際の状況
コインチェックの販売所では、ビットコインのスプレッドは市場の流動性や取引量によって変動します。一部の情報源では、平均スプレッドが7.3%と報告されていますが、これは全ての通貨を含めた平均値であり、ビットコイン単体ではこの値は高すぎます。実際の例では、買値74万円、売値72万円でスプレッド約2.7%(2万円の差)との報告がありますが、通常は1%程度と推定されます。自動積立「Coincheckつみたて」は販売所を利用するため、スプレッドコストが発生します。Xユーザーの声では、スプレッドが「酷い」との意見もあり、注意が必要です。
6. 最終的な結論
・費用比較: 取引所の方が手数料0円で、販売所(スプレッド1%の場合)より24,000円の節約が見込めます。
・初心者へのアドバイス: 自動積立を重視するなら販売所(Coincheckつみたて)が便利ですが、費用を抑えたいなら取引所を選び、毎月手動で注文を出すのが最適です。