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FinTech(フィンテック)で劇的に変わる金融サービス~企業会計、経営・業務支援の場合~
FinTech(フィンテック)は個人だけでなく、企業にも新しい価値を届け始めています。その中心が、企業向けのクラウドサービスを入り口とした新しい金融サービスです。
コミュニケーション、マーケティング、カスタマーサポート、バックオフィスと様々な分野で多種多様なクラウドサービスが誕生し、企業の収益性、生産性を向上させているだけでなく、クラウド上に蓄積されたデータを基に新たな金融サービスの提供も始まっています。
ここでは、様々なクラウドサービスのなかでも金融サービスと相性の良い、企業会計、経営・業務支援サービスについて取り上げてみたいと思います。
この分野において米国で高いシェアを誇っているのはやはり前項でも説明した米イントゥイットです。中小企業向けの会計ソフト「QuickBooks(クイックブックス)」は、9割近くのシェアがあります。1990年代半ば頃から、Windows95の普及もあって、インストールベースでの利用が広がり始めました。
■QuickBooks(クイックブックス)
・Webサイト(http://global.intuit.com/row/index.jsp?Country=Japan)
・App Store
・Google Play
その後、クラウド型サービスもリリースされました。米国で圧倒的なシェアを誇るイントゥイットに対し、そのUX(User Experience)の素晴らしさによって「会計業界のアップル」の異名を取るXero(ゼロ)がシェアを奪おうと火花を散らしています。
■Xero(ゼロ)
・Webサイト(https://www.xero.com/)
・App Store
・Google Play
国内のクラウド会計サービスでは、Money Forward(マネーフォワード)が提供する「MFクラウド会計」やフリーの「freee」、弥生の「弥生会計オンライン」などがあります。
クラウド会計サービスで得られる”大きなメリット”
クラウド会計サービスのメリットは大きく4つ挙げることができます。
第1に、インターネットにさえつながっていれば、いつでもどこでも、どんなデバイスからも必要な情報にアクセスすることができる点です。クラウドサービスを使うと、時間、場所、デバイスを選ばず、外出先でも必要なデータにアクセスし、処理を行うことができます。
第2に、情報やデータを、複数の人がリアルタイムに共有することができ、かつ同時に作業できる点です。これまでは、サーバーに置いた同じファイルで作業していても、個々のPC(パソコン)で作業者が情報をそれぞれに更新すると、更新情報を一元化するのが非常に手間でした。
ところがクラウドサービスでは、例えば米グーグルが提供しているGoogleドキュメントやGoogleスプレッドシートのように、複数人が同時に更新することができるようになりました。クラウド会計サービスでも、繁忙期に手分けして複数人がデータを入力することが可能となります。
■Googleドキュメント
・Webサイト(https://www.google.co.jp/intl/ja/docs/about/)
・Apple Store
・Google Play
■Googleスプレッドシート
・Webサイト(https://www.google.co.jp/intl/ja/sheets/about/)
・App Store
・Google Play
第3に、サービスの改善スピードが飛躍的に向上することが挙げられます。サービス提供会社は、ユーザーのニーズをリアルタイムで受け取り、サービスのアップデートを行うことができます。従来のパッケージソフトの場合、ソフトの出荷までに必要なアップデートはすべて反映する必要がありました。
一方、クラウドサービスの場合は、サービスアップデートは逐次行うことが可能です。消費税率などの制度変更にもすぐに対応できますから、ユーザーも変更のタイミングで慌てて新バージョンを購入してインストールする必要はなくなります。
第4に、サービス利用に当たり、初期費用が安い、もしくは不要で、利用料も低いことが挙げられます。従来のパッケージソフトでは、導入費用とソフト購入費用が必要となりますが、クラウドサービスは基本的に月額課金で、初期費用も安いか無料の場合が多く、導入しやすいという特徴があります。
では、クラウド会計サービスを例に、できることを具体的に見ていきましょう。
一般的にクラウド会計サービスでは、前項でも説明したアカウントアグリゲーション技術を使って、金融機関のデータを取得することができます。
銀行やクレジットカード会社はもちろんのこと、昨今、飲食店や美容院で広まってきているiPadのPOSレジ(USENの「USEN Register」やリクルートライフスタイルの「Airレジ」など)や、スマートフォンやタブレットで簡単に決済できるサービス(米スクエア、楽天スマートペイ、コイニーなど)とも連携しており、売り上げデータが即時にクラウド会計に反映されます。
つまり、今まで入力していた情報が、自動的に入力されるようになるのです。さらに、今まで人間が手動で行っていた仕訳も、一定のルールを設定することにより、自動で行えるようになります。
学習機能により、「●●というお店からの入金は売上という勘定科目を選択する」といったように、企業ごとに適した仕訳を自動学習していきます。
以上のように、テクノロジーの力によって、バックオフィスの生産性を著しく改善することが可能になるのです。
■USENの「USEN Register」
・Webサイト(http://www.usen.com/uregi/)
・App Store
■リクルートライフスタイルの「Airレジ」
・Webサイト(https://airregi.jp/)
・App Store
クラウドサービスが”高速のPDCAサイクル”を実現し、企業の成長速度が”より加速化”する
経営者の立場からすると、クラウドサービスを使うことで、最新の会計データや経営データをどこにいても常にスマートフォンからでも参照できるようになるため、経営のPDCA(Plan、Do、Check、Action)サイクルを早め、改善のための判断を素早く行えるようになります。
従来のインストールベースの会計ソフトでは、利用に当たって専門的な会計知識が必要な場合も多く、誰もが入力できるわけではないため、入力を税理士に任せる企業も少なくありません。その場合、領収書や請求書の束を月に1、2回、まとめて税理士に渡す事になります。
その後、会計事務所が処理、入力し、データが反映された最新の経営情報が経営者にフィードバックされるまでに、1ヵ月以上かかることも珍しくありません。こうした状況では、経営判断は1ヵ月以上前の状況を見て下す事になってしまいます。
データ紛失の可能性が下がることも重要な点です。データ紛失は、会計ソフトの入ったパソコンの破損や盗難、地震や土砂崩れ、火事などの災害や事故による破壊などで起こりえます。
もしデータを紛失してしまうと、法律上に定められた帳簿保存義務を満たしにくくなるだけでなく、過去の会計情報を参照できなくなってしまいます。クラウドサービスであればネットワーク上で分散したデータ保存をしていますから、データが完全に消失してしまうことはまず起こり得ないと考えてよいでしょう。
日本でも会計ソフトはインストールベースがまだまだ主流で、弥生の「弥生会計」やオービックビジネスコンサルタントの「勘定奉行」などが知られています。
しかし、今後徐々にクラウドサービスを利用する会社が増えてくるでしょう。すべてをすぐにクラウド化しなくても、請求書発行のような毎月発生する作業をクラウドで自動化すると、その便利さを実感できるはずです。
さらに注目されるのは、クラウドを利用することで、新しいお金の流れができている点です。例えば、請求書の現金化を可能とするサービスに「Fundbox(ファンドボックス)」というサービスが米国にあります。
■Fundbox(ファンドボックス)
・Webサイト(https://fundbox.com/)
・Chrome Web Store
請求書は通常、翌月や翌々月などが入金期限として設定されますが、この入金期限までの間、発行者となる請求書は既に発生している売上げに対して、一時的な貸付を行っているような状態になっています。
Fundbox(ファンドボックス)はこのような請求書に対して、請求元企業のクラウド会計データ(QuickBooksやXeroなど)や請求先の産業を自動分析し、50秒程度で融資判断を行っています。審査通過の場合には、翌日には割り引かれた金額が銀行口座に振り込まれます。
また、会計だけではなく、様々な業務のクラウド化も始まっています。給与計算や経費精算の機能も、電子的なデータの取り込みや自動化による処理により、会計と組み合わせた付加サービスとして提供されています。
さらに、経営判断に使う指標を計算する「ビジネスインテリジェンス」ですらもクラウド化が進んでいるのです。
例えば米国では、DOMO(ドーモ)という、日本語の「どうも」から採った社名のスタートアップが、クラウド型のビジネスインテリジェンスサービスを提供しています。
■DOMO(ドーモ)
・Webサイト(https://www.domo.com/jp)
年間の利用料は数百万円ですが、経営指標を常に答えることができる専任者を置く代わりに、いつでも答えを出せ、意思決定を下せるこのサービスを使うのなら、企業価値を何倍にもできる可能性があり、そう考えると、その利用料も決して高いものではありません。
このように、企業向けの多種多様なクラウドサービスが誕生しています。こういったクラウドサービスは企業の収益性、生産性の向上に役立つとともに、さらには金融サービスと融合し、お金の面からも企業活動の向上にますます役立っていくでしょう。





